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コンフリクトマネジメントについて

先日、「世界に通じる交渉術セミナー」を実施させていただきました。

交渉術というのは

「コンフリクト(対立)をどうマネジメントするか」

という組織行動論の領域に入る「紛争解決」から生まれた学問領域なので、この分野のパイオニアであるモートン・ドイッチ( Morton Deutsch コロンビア大学名誉教授)の考えた

「そもそもコンフリクトって何」

という辺りをきちんとご説明しないと、

どうしても

「交渉=勝ち負けを争う技術」

という勘違いが起こってしまいがちです。ここの前提を間違うと

「相手をぎゃふんといわせるにはどうすればよい?」

みたいなテクニック論に走りやすくなります(それはそれで必要な時があるのですが。)

また交渉(=コンフリクトマネジメント)って、実は組織の外の人と行う場合より、組織内部で行うことの方が圧倒的に多く、難しいんです。


このコンフリクトの扱いについては、最近読んだマッキンゼーの元採用担当者のコラムが面白かったのでご紹介します。

「コンフリクトが起こらないのは、みんなが同じ意見だからです。3人いて3人が同じ意見であれば、1人しかいないのと同じことになってしまいます。

3人いる意義は、3人が違う意見を持っているからで、違う意見をひとつにしようと思えば、コンフリクトが起こるのが自然なことです。

もちろん、コンフリクトは精神的にも体力的にも消耗します。3回自分の意見が通らない程度は我慢できるでしょうが、10回言っても自分の意見が正しくないと言われたら辛いでしょう。

でも、マッキンゼーの人はコンフリクトから価値が生まれると思っているので、それでも議論をやめないのです。」


http://diamond.jp/articles/-/27746?page=2

本当にここの書かれているように、コンフリクトを受け入れるカルチャーを本当に組織に浸透できたら、妙な官僚化など起こらないだろうと思います。

ただし、これを本当に実現するには「組織理念が明確化」が前提だと私は考えます。

私は有名コンサル出身の方と何度も仕事をさせていただいたことがありますが、その中には、当然ながらコンフリクトを前向きに捉えて議論できる人&地頭も性格も良いすばらしい人もいました。

その一方で「オレは賢いんだから黙っていう事を聞け」というタイプの人をはじめ、

「人間的にどうなの、この人」
「個人的にはつきあいたくないなあ」

と思う人も割といました。

また、そもそも日本は「ムラ社会」「縦社会」なので、議論してモノゴトを解決しようという人は少ないのが実際。下手に議論すると怨まれて、とんでもない仕返しを企む輩もいます。

この辺りを踏まえて、冷静にコンフリクトをマネジメントしないと危ないなと思います。

ただしコンフリクトを押さえ込むのではなく、うまくその力を前向きの力にトランスフォームできれば、それは大きな飛躍へとつながります。

そうです。「コンフリクト」は強力なパワーなのです。(みんなしらけている組織ではコンフリクトは起こりませんので。)


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若林計志

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株式会社フローワン代表取締役。日本最大級の海外オンラインMBAを立ち上げ、事務局長を約11年間務めた後、独立。ビジネスパーソンのマネジメント力アップ、学習システム/アプリの開発等に取り組んでいる。 TOCfE国際認定コース修了。コロンビア大学大学院ICCCR 交渉術講師認定コース修了(by Dr.B.Fish) info@flow-one.com

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