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日本郵便の「自爆営業」問題解決の糸口を探る

最近世間をにぎわせている郵便局員の「自爆営業」問題。

郵便配達員が、年賀はがきの販売ノルマを過剰にかけられ、売りさばき切れなかったハガキを自腹で買い取って金券ショップに転売。

実質的に、金銭的負担を強いられているという問題です。

▼記事「年賀はがき『自爆営業』郵便局員たちノルマこなすため数万円の自己負担」
http://www.j-cast.com/tv/2013/11/19189319.html

局内では、個人個人の販売成績が張り出され、売上を上げれない配達員は怒鳴られたり、嫌みを言われたりと、パワハラすれすれの仕打ちを受けているのとのこと。

ちなみに、本件についての日本郵便の回答は

金券ショップへの持ち込みの事実は把握している。今後ないように不適正な営業行為としてコンプライアンスに違反する旨を社員に周知していきます

とのことで、まるで

「ルールを守らない現場が悪い」

と言わんばかりですが、これでは問題は解決せず、かえって現場職員は重い負担を強いられることになります。

さてこの問題にはどういう解決法が考えられるでしょうか?

まず個人の能力にフォーカスすれば、

(1)各スタッフに営業トレーニングを実施する
(2)成功事例をシェアする
(3)予定以上の成果を上げた人はボーナスを払う


といった案があります。

(1)は会社の協力が不可欠です。

(2)はすぐにでも仲間内で出来ない事はないと思いますが、そもそもハガキの販売エリアが一緒だと、結局お互いがライバルなってしまうため難しいかも知れません。

やはり個人ではなく、組織的に取り組むべき課題です。どういうセールストークが有効なのか、本当の顧客ニーズは何なのかなどを徹底的にヒアリングし「組織知」を高めるのです。

(3)も有効な手ですが、あまり無理をさせると高齢者に大量のハガキを押し売りする問題なども発生します。

組織にフォーカスして問題解決を図る場合、

まずは年賀ハガキ市場の動向、ライバル(Eメールなど)を調べて価格、販売チャネル、プロモーション方法を考える必要があります。

また年賀はがきを通じてどんな価値を、どんな顧客に提供するかという根本的な経営理念も見直す必要があります。

その上で、配達員に販売を行わせる場合の具体的な戦略や査定制度/業績指標もあわせて整える必要があります。

いずれにしろ、日本郵便の広報が発表している「現場のコンプラインス強化」によって解決すべき問題ではなく、個人と組織の両面から考える必要があります。

まさにマネジメントコントロール的な解決が必要とされているケースと言えるのではないでしょうか。


ワタミもおせちの自爆営業で叩かれているけど、こういう問題は会社のせいでも、社員のせいでもなく、冷静に戦略を立てて問題解決すれば良い。

▼ワタミ元社員が自爆営業を暴露
http://netgeek.biz/archives/27589
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若林計志

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株式会社フローワン代表取締役。日本最大級の海外オンラインMBAを立ち上げ、事務局長を約11年間務めた後、独立。ビジネスパーソンのマネジメント力アップ、学習システム/アプリの開発等に取り組んでいる。 TOCfE国際認定コース修了。コロンビア大学大学院ICCCR 交渉術講師認定コース修了(by Dr.B.Fish) info@flow-one.com

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