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現場の初歩的かつ基本的マネジメントコントロール

最近気になるニュースが立て続けに報道された。・知的障害者虐待の施設に改善勧告 下関市、通所者虐待を認定(2015/7/9)・川崎の老人ホーム転落事件 男性職員による窃盗や虐待も判明(2015/09/14)・「しゃぶしゃぶ温野菜」はブラックバイト「てんこ盛り」なのか 長時間労働、賃金未払い、自腹購入(2015/9/11 )いづれも現場が密室状態になっており、オペレーションサイドのスタッフが暴走してしまった事案に見える。こう...

ブラック企業と人材育成制度の不在

週末の公開講座「マネジメントコントロール」@首都大東京で、現代的な「徒弟制度」について参加者の皆さんでディスカッションしました。師匠と弟子の関係は、現在でも有効な場合は多々ありますが、下手をするとブラック化するリスクをはらんでいます。(特にカリスマ社長が経営する中小企業などは、この傾向になってしまうことが多々あります。)したがって、意識的に「丸投げOJT」や「気合い(精神論)」に逃げないように気をつ...

起業とマネジメントの矛盾とバランス

「日本復活には新しい産業が必要だ!だから起業家がもっと必要だ」「起業しやすい社会環境を整備しなければならない」など、起業をプッシュする声があちこちから聞こえてきます。確かにGoogle, Facebookなどアメリカでどんどん新しい企業が生まれているのを見れば、そういう声がでてくるのは当然です。ただそこには、「なぜ既存の企業から、新規事業がでないのか」という視点がすっぽり抜け落ちています。ザッカーバーグや、ブリン...

孫さんが効果的に使ったマネジメントコントロール

「プレジデントオンライン」のコラムを興味深く読みました。「出版する雑誌8誌のうち7誌が赤字に。廃刊するか」孫正義が出題、思考力を磨く設問PRESIDENT 2011年3月7日号孫さんの答え自体はともかく、このコラムで最も面白かったのは下記の部分。1)(孫さんが各雑誌編集長に伝えたセリフ)「これより3カ月以内に黒字にならなかった雑誌は、すべて廃刊します」2)「口から泡を飛ばし、大げんかをした結果、勝負の3カ月間は毎週会...

ボランティア組織に学ぶ「未来の会社」における動機付け

以前に大学ゼミで講演させていただいたときに、学生さんから「就活先の会社の社長さんと、ボランティア活動と営利活動の違いについて話したんですけど、どう思いますか」という質問を頂いた。ドラッカーの「マネジメント」に、その答えを言っているキレのある一説を発見。(やっぱりドラッカー先生は偉大です。)「動機づけ、特に知識労働者の動機づけは、ボランティアの動機づけと同じである。ボランティアは、まさに報酬を手にし...

日本郵便の「自爆営業」問題解決の糸口を探る

最近世間をにぎわせている郵便局員の「自爆営業」問題。郵便配達員が、年賀はがきの販売ノルマを過剰にかけられ、売りさばき切れなかったハガキを自腹で買い取って金券ショップに転売。実質的に、金銭的負担を強いられているという問題です。▼記事「年賀はがき『自爆営業』郵便局員たちノルマこなすため数万円の自己負担」http://www.j-cast.com/tv/2013/11/19189319.html局内では、個人個人の販売成績が張り出され、売上を上げれ...

「不確実性」を コントロールするのがマネジメントの役目

いろいろ考えていると、経営とは結局「不確実性(Uncertainty)」をどう捉え、それをいかにコントロール(許容)するかに帰結するのではないかと考えています。起業家は不確実性を「チャンス」と捉え、管理者は「リスク」と考えます。世の中に無限の選択肢がある(=不確実性が高い)中で「ゴール(正解)はこっちだ」といって、そのゴールにたどりつくまでの具体的な道筋を表す(=「見える化」する)のが「リーダーシップ」であり...

反転授業のさらにその先に見える未来の学習

MBAで習う「マネジメントコントロール」について、オンライン勉強会を実験的に開く事にしました。過去に2回ほど、このテーマで出版した本の講演をさせていただいているのですが、地理的/時間的制約で参加できない方がいらっしゃったこと、また2−3時間の講演ではどうしても伝えきれない情報があるので、インターネット場の授業でやってしまおうという事です。ただし、このようなオンライン授業のスタイルは、私がプロとして10年...

「仕事中だけうつになる人たち」とマネジメントコントロール

2004年発刊の川上先生と小杉正太郎氏の共著です。川上先生には前職で大変お世話になり、著書はすべて読ませていただいているのですが、本書は特に心理学的にマネジメントにアプローチするヒントが満載です。川上先生は、京都大学教育学部教育心理学科卒で、心理学の大家・河合隼雄先生から直接薫陶を受け、その上、モチベーション論で有名なハーバードのデイビッド・マクレランド教授と一緒にコンピテンシーの概念を日本に紹介...

ケーススタディ:大津中2いじめ自殺

「自殺の練習をさせられていた」「蜂の死骸をむりやり口の中に押し込まれていた」「教育委員会がアンケート結果を一部隠蔽していた」など、自殺が起こってから次々と深層が明るみに出た滋賀県大津中学の2年生自殺事件。この事件を初めて本格的に取り上げたのが共同通信大阪社会部であり、そのレポートをまとめたのが「大津中2いじめ自殺」(PHP新書)です。大津中2いじめ自殺(2013/05/17)共同通信大阪社会部商品詳細を見る本書を...

組織改革を志す人が知っておくべき事

転職や起業がすっかり日本でも定着してきましたが、もし現在の勤務先が、仕事を通じて充実感を得られるような環境を提供していたら、会社を離れようという人がそんなにたくさんいるでしょうか?私の周りにも「会社に嫌気がした」「組織に幻滅した」という理由で独立したり、転職する人がかなりいます。ただよくよく聞いてみると、今でも辞めた会社の「経営理念」は大好きなのです。つまり問題だったのは「マネジメント」なのです。...

「見える化」がモチベーションを上げる(大人の社会見学とホーソン効果)

まずはこの工事現場の写真をご覧ください。「魅せる現場 魅せる仕事」と大きく書いてあります。これは現場で工事している人にどんな心理的影響を与えるでしょうか?「安全第一」「指差し確認」のような”上から目線”の標語よりも、「子どもに自慢できるような、ちゃんと仕事をしよう」という気にならないでしょうか?ここ数年、工事現場や工場の視察ツアーがブームです。それも子ども向けだけでなく「大人の社会見学」という位置づ...

学校いじめ自殺問題で、組織的隠蔽が行われないようにする方法

湯河原で起きたいじめ自殺事件で、同級生の少年3人が児童相談所に送致されました。「湯河原町教委「いじめ見つけられず申し訳ない」 神奈川 2013.6.10 21:52」このように事実が明るみに出て具体的に警察が動くまで、学校幹部が隠蔽に動き続けた事は大変残念です。「何やってんだ!」と批判されながらも、問題がいつも同じ繰り返されるのは、組織の構造的な問題だからです。経営学者のラリー・グレイナー博士のいう組織成長の「...

行政改革の鍵はKPIの変更

省庁や公共団体の方々とお話することがたまにあるのですが、私がお会いする方は本当に良い方が多いし、どちらかといえば、世の中の役に立ちたいと思っている熱いハートを持っている方ばかりです。その一方で、上にいくほど縄張り意識が強くなり、縦割り行政になっていくのも本当のようです。いろいろな話を総合すると、いわゆる官僚の問題というのは、人事評価の指標である「KPI(Key Performance Indicator」がうまく機能していな...

自己啓発本のベースは「行動コントロール」でできている

以前に、ベストセラー「ストーリーとしての経営戦略」(東洋経済)の著者である楠木先生が、読者からすぐに「使えるスキル」が書かれていなので、読者から毎日のように「金返せ!」というニュアンスの怒りのお便りをもらっていると、やや自嘲気味に書かれたコラムをご紹介しました。☆バックナンバー:「ビジネススキルとビジネスセンス」これをマネジメントコントロール的に解釈すると、「実践的だ」「すぐに使える」と銘打ってい...

マネジメントコントロール(MC)とバランストスコアカード(BSC)

戦略を実行に落とし込むための「マネジメントコントロール」という学問分野があります。この世界の重鎮と言えば、ハーバードビジネススクールで長年教鞭をとったロバート・アンソニー(Robert Anthony)です。アンソニー教授は2006年に逝去されており、同僚で同大学教授のハーリンジャーとマクファーソンは下記のように語っています。“Bob Anthony took a field that was something that only accountants did and transformed it ...

「大組織のスピードを上げる」米軍式4つのメソッドを読む

プレジデントオンラインに「「大組織のスピードを上げる」米軍式4つのメソッド」という興味深い記事が載っています。主旨としては「組織を階層型からネットワーク型に変え」「目的を共有し」「仲間意識を生み出し」「異論を受け入れる」ということで、当たり前と言えば当たり前。だけど、これを実現できている組織はほとんどありません。みんな大事だとは分かっていますが、実際のところは依然として階層が強いし、会社が大きいほ...

中央集権から自律分散への組織変革(中堅スーパー・カスミの例)

茨城を中心に150店を展開するスーパー「カスミ」が中央集権の組織を改革した例は、マネジメントコントロールを理解するのにうってつけです。同社会長の小浜氏はインタビューで下記のように言っています。「以前から経営理念や哲学のようなものはあったが、50年の間受け継がれない、浸透しないまま。そもそも、それまで当社は『三方わるし』でした。チェーンストアというのは科学的管理法に沿った典型的な軍隊型組織で、マニュア...

「JA越前たけふ」にみるマネジメントコントロール

朝の「ウェークアッププラス」(4/20)という番組で、全農を抜け出して独自の経営を始めた「JA越前たけふ」の特集番組をやっていました。全農/経済連は、今や収益のほとんどを共済事業や信用事業(松下奈緒さんのCMでやってるJAバンクとか)に頼っていて、本業の農業関係では真っ赤。「全農に販売委託されたコメは37.9%。集荷率が5割を超えるのは北海道と北陸だけ」(ダイヤモンド社の記事)なんだそうで、ビジネスモデルの転換...

クリエイター集団のマネジメント

最近クリエイター系の人&クリエイター会社経営者と話す事があり、みんなほとんど同じような事で悩んでいるんだなと思いました。拙著「MBA流チームが勝手に結果を出す仕組み」(PHP)にこんな一説があります。「(イノベーションを起こすには)業務には直接関係なさそうな活動も必要になる。そういった活動を通じて得た情報や経験が、ある瞬間に頭の中でつながって、ひらめくという事がよくあるからだ。そういった「金になるのかな...

Appendix

若林計志

flowone

株式会社フローワン代表取締役。日本最大級の海外オンラインMBAを立ち上げ、事務局長を約11年間務めた後、独立。ビジネスパーソンのマネジメント力アップ、学習システム/アプリの開発等に取り組んでいる。 TOCfE国際認定コース修了。コロンビア大学大学院ICCCR 交渉術講師認定コース修了(by Dr.B.Fish) info@flow-one.com

MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み

組織や人が目標に向かって自然に行動する「仕組み」を構築する方法論=「マネジメントコントロール」を分かりやすく解説します。

プロフェッショナルを演じる仕事術

(「BOOK」データベースより)大前研一監修の海外MBAプログラムの責任者として、スキルアップを目指す多くのビジネスマンと関わってきた著者。そこから見出した成功法則を、余すことなく披露する。発刊以来2万部突破!

リーディングス組織経営 改定版

リーダーシップ、イノベーション、プラットフォームなど、多岐にわたる経営学のテーマが、分かりやすくまとめられている岡山大学版教科書。第9章「企業成長に伴う内部対立のメカニズム:避けがたい「壁」を乗り越えるための処方箋」を寄稿させていただいています。

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